降り続く冷たい雨

2010.3.25

 

春の雨は冷たい。

桜の花も咲き始めて漸く春らしくなって来たが、まだもったいぶる様に、寒い日が続く。
全く、いい加減に暖かくならないものだろうか。

前日どうするものかと思案していたが、結局予報は雨でも千葉にバス釣りに行くことにした。
何故って?
そりゃ釣りに行かないと、魚に出会うことが出来ないからだ。
いや、違うな。
何だか、折角計画していた事が、たかだか雨で流れるのが嫌だったからだ。
確か去年も雨でとても寒かった日だった。

高速で、千葉に行くつもりが、茨城の方はどうだろう?という事になった。
茨城か...駄目もとで行って見るのも良いかもしれない。
僕は、あまり行ったことが無いが、何か親しみを感じる北浦の幻影を、雨が打つフロントガラス越しに見ていた。
車の外の気温は僅か数度しかなく、細かい雨が地面を濡らし続けている。

フト一言、「やっぱ茨城遠いな。高速代も掛かるし」
結局、千葉のインターチェンジで高速を降りた。
茨城は、やはり天気が良い時に行きたいのだ。
筑波山だって拝めるしね。

少し、早めに着いてしまったので、車の中で一眠りするともう6時になっていた。
直ぐに、一つ目のポイントに入る。
バス釣りに関しては、全て連れ任せ。

夜が明けても、ドンヨリと分厚い雲が掛かり、冷たい雨が降りしきる。
そして、非常に寒い。
30分くらいロッドを振るがアタリも無く、とりあえず指先が冷たくなっていく。
ああ、カイロ持って来れば良かったと、後悔する程だった(でもコレが実際、カバンの中にしっかり入っていたんだよね)。

次のポイントに移動するが、ここもダメ。
雨と寒さで、挫けてしまう。
大体、こんな寒くてしかも雨が降っている中で、釣りに来ている人なんてウチら位しか居ないだろうに。
やっぱり、今日はやめておけばよかったかなあと、後悔という二文字がチラつく。

熱いコーヒーでも飲みたいので、マクドナルドなんか探すも、これが数キロも離れている有様。
ここは、何処だと思っているんだ!携帯電話も通じない房総半島の山の中だぞ。
田舎って空気も美味しく、星だって綺麗じゃないか。それでもう十分なんだ。
マクドナルドだなんて、贅沢言っちゃいけないんだよ。

やっとコンビニエンスストアに入って軽い食事をする。
体が温まり元気も取り戻し、更に次のポイントまで足を延ばす。

メジャーポイントの湖まで来たが、雨は一向に止まず更に強さを増してきた。
くそ、よく降る雨だまったく。
同時に急激な睡魔に襲われたので、また仮眠をする。
井戸の底に落ちていくような眠りだった。
その夢の中で、僕は40後半のバスを手にしていた。
しかし、それが良く見るとかなり細く、まるでフッコのようだったのだ。

目を覚まし時計を見ると、まだ午前中だった。
雨は止むことを忘れたのか、終わらない深夜番組の如く降りしきる。
水嵩も増えていて、濁りも出てしまっている。

指を咥えて見ていても始まらない。
よーし、意を決して釣りするべか!

メジャーポイントなだけに、1人だけ寡黙に釣りをしている人がいた。
このポイントは、数年前に釣ったことがあったので、ちょっと期待していたがやはり全然ダメ。
まだ、早いんじゃない?バスって。

連れも、少しスランプ気味で、どうしたものか更に思案する。
東京に帰るか、まだ釣りを続けるか...。

結局、何時ものポイント・ラパラ(でっかいラパラで釣れたから)で釣り収めをする事にした。
このポイントを見つけたのも雨の日だったから、少しは期待出来るだろうか?

雨脚は更に増してきて、車から降りることさえ億劫に成ってしまうが、釣り場を前にするとやはりロッドを構えずには居られない。
時間的にも、ここで出なかったら、今日はダメな日なんだろうな。
でもって、やっぱり全然反応なし。

寒さも限界だ。「もう帰ろう」。
さすがに痺れを切らせ、諦めて帰ろうかなとした矢先、一本の山道を見つけた。
ちょっとイノシシでも出てきそうだが、一応道は山の奥に続いているみたいだ。
恐る恐る山の中に入っていくと、ワンドに反って道が続いていた。

声を出して連れを呼ぶ。
そして、滑りながら水辺まで降りていくと、木の枝が邪魔だが何とかロッドを降れることが出来そうだった。
アンダーキャストでスピナーベイトを放り込む。
ゆっくりとリトリーブする。
魚だって寒い訳だから、体が鈍っているだろう。

コツ!

ん!?バイトか?

「あ、アタリあった!」

そして、コースを変えて3投目に待望のヒット!
「来た来た!」


何とか41センチ

これは、まさしく逆転ホームランでしょう。
たかが一尾。されど一尾なのだ。

よしこれからだ!と思ったが、ヒットはそれっきりで終わってしまった。
魚釣りって、早々簡単には釣らせてくれない。
実に大変だ。
僕の心と体は、一日中雨に打たれ、寒さに震えるばかりだった。
頑張ったからといって、結果が出ない時も有る。

結局、魚が釣れたのはほんの少しの粘り強さと、その殆どが運なのだ。
と、連れには言い聞かせたが、やはり少しへコんでいた様だ。

それにしても、良く降る雨だった。

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