去年の水上キャンプの帰路途中で、来年は開田高原に行こうと決めていた。
僕は開田高原てどこ?と言う感じで良く知らなかったが、どうも御嶽山の麓にある高原らしい。
なるほど高原なので夏でも涼しいところなのだ。
東京を2時に出発し、ゴンベイ峠を越えて木曽福島へ入る。
朝方にコンビニエンスストアに入り遊魚券(1日2000円!)を買い、木曽街道を登り高原へ向かう。
まずは街道の脇にある木曽川の支流の黒川へ入る。
心配された台風の影響だが、天気も川の状態も申し分ない。
しかしのんびりした田舎の風景が良いですなあ。
早朝、こんな綺麗な川で釣りが出来るなんて実に気持ちの良いものである。
ここでの放流魚は主にアマゴなので、アマゴ狙い。
シェードを中心に小型のアップクロスでミノーを打って行く。
僕は渓流は一年ぶりなので(一年てあっという間だね)、ウェーダーで川の中を歩くのも最初は結構大変。
朝一で一匹は釣っておきたかったが、僕も連れのD氏もここではノーフィッシュで終わってしまった。
さらに標高を上げ開田高原を目指す。
日本の原風景と言う感じの里川(末川って言ったけな?)。
心が和む位良いところだが、和む前に一匹は釣っておきたい。
渓流釣りの最終月と言う事だけあって、アングラーがちらほら居る。
あまりアングラーが入って無い上流部に入水。
入水後、やっと魚がルアーにチェイスしてきたが見切られた。
少し深くなった所に、5,6匹魚が居たが、ルアーには反応してくれなかった。
小さな川をどんどん遡上してやっと小さなアマゴが釣れた。
ゴミだと思った。
魚は結構小さなドブみたいな支流にも入ってくるが、さすがにルアーをキャストするのが難しいのだ。
こんなんじゃ塩焼きと言うよりも佃煮くらいしか出来ないな。
正午になってしまった為、諦めて川から上がると一人の餌氏がD氏と話していた。
何やらバッタで入れ食いらしく、一生懸命バッタを捕まえていた。
どうもこの辺りの川は渇水状態らしくその辺が釣りに藻影響が出ているのかもしれないと。
昼に蕎麦を食べて(蕎麦が有名)、キャンプ場へ行きテントなどを準備する。
開田高原キャンプ場はほとんど貸し切り状態。
それ故に静かでのんびりしていて実によろしい。
おっと、ただ今日中に塩焼きにする魚を釣らなくちゃならんのだった。
いかんいかん。
峠から見下ろす村落と、その向うにどどーんと御嶽山を望む。
以前、御嶽山に登ったが、まさかあの様な大規模の噴火には驚いた。
そんな噴火がまるで嘘の様な美しい風景だ。
日没まで、村落の前を流れる西野川と言う川に入水する。
ここは川に入水しやすい代わりに、他のアングラー達も入れ替わり立ち替わり竿を出しているから、魚のスレてきてしまっていそうだ。
しかし入水後一投目、クロスでミノーを引いてたら魚が掛った。
これは即バラしだが、この川は何だか期待できそうだ。
一匹で良いから釣れてくれないかな。
なにやら先行してたD氏が堰堤の上でイワナを釣ったようだ。
うーむ、羨ましい。
僕も自分の分を早く釣らなければ。
日が沈むにつれアタリが出てきたがすべて乗らず。
しまいにルアーを対岸に引っかけてしまい回収作業でてんてこ舞い。
崖から落ちそうになるし、川で転ぶしで酷い有様だった。
そんな中相棒はさらにイワナを1尾追加し、結局僕は初日はボウズで終わってしまった。
仕方ない、まだ明日もあるので明日に賭けるか。
温泉に入った後晩飯を作る。
去年の水上キャンプで炊いたご飯は失敗したので、今回はちゃんと飯盒を持ってきた。
相棒はイワナを2匹釣れたので、その一尾を僕にくれた。
これはカタジケナイ。
塩加減が良い塩梅で非常に美味かった。
さて、飯盒の米の方はどうだろう?
おお!中々良い具合に出来てる。
東京を出る前に24時間スーパーで買ってきた肉を豪快に焼く。
そしてガツガツと喰う。
ガツガツと喰いたまに何処からか飛んできた虫をピシャっとはたく。
さらに木曽の特産品であるトウモロコシは、先ほど木曽街道脇の路面販売で買ってきた。
これも炭火で豪快に焼きむしゃむしゃと頬張る。
甘くておいしい!
さすがに腹がいっぱいになったらその辺に落ちていた薪を燃やしコーヒーを飲みながら焚き火をする。
昼間は夏の日差しが残っているが夜は実に寒い。
開田高原は標高が1000メーターを越えてるので、スカイツリーよりも高い所に居るのだ。
さすがに眠くなってきたが、炎を見ているとずっと焚き火をしていたくなる。
予報を外して明日も晴れるみたいだが、ホントに天気予報って信じられんよな。
まあそれはともかく明日は何としても釣らなければ。
一日中動き回ったので寝袋に包まり速攻で眠りに落ちた。
つづく...